昨年、このブログでご紹介した「戸建てリノベーションの社内コンペ」。
その舞台となった築50年の平屋が、
現在、三友工務店の新しいリノベーションショーホームへと
生まれ変わろうとしています。
工事は今年5月に始まり、
現在は内部の仕上げ工事と、建物まわりの外構工事を進めています。
当初は9月の完成を予定していましたが、
現在は熊本地震の復旧工事を優先しているため、
完成は11月頃になる見込みです。
まずは現在の様子をご紹介します。
【現在の工事写真】

解体される予定だった築50年の平屋
ここで、この建物との出会いから振り返ってみたいと思います。
昨年、当社の湖東作業場から歩いて数分の場所に、
築50年の中古住宅が売りに出されていました。
もっとも、不動産広告に掲載されていたのは「古家付きの土地」としてで、
建物は解体し、更地で引き渡すという条件でした。
会社からも車で5分ほどの場所でしたので、
まずは設計スタッフと一緒に現地を確認することにしました。
実際に調査してみると、築50年という年月を経ているものの、
建物の状態は思った以上に良好でした。
そこで出てきたのが、
「この建物は、解体せずに活かせるのではないか」という意見です。
さっそく仮のプランをつくって検討したところ、
なかなか面白いリノベーションができそうだと分かりました。
それならばぜひ挑戦してみようと、
古家付きの現況のまま購入させていただくことになりました。
設計スタッフ全員による社内コンペ
今回は自社物件ですので、普段のお客様の住まいとは違い、
さまざまなアイデアを自由に試すことができます。
せっかくの機会ですから、設計スタッフ全員に声をかけ、
「戸建てリノベーション案・社内コンペ」を開催することにしました。
昨年12月に社内コンペをしたときの様子です。

建物は、20坪のコンパクトな平屋。
敷地はきれいな整形地で、建物の形もシンプルな長方形です。
新築とは違い、既存の柱や筋交いなど、残しながら活かすべき部分があります。
そのため、コンペを始める前は、
「同じ条件なら、みんな似たような間取りになるのでは?」
と予想していました。
ところが、いざプランが出揃ってみると、その予想は見事に外れました。
昨年のブログにも、次のように書いています。
「光の取り込み方を工夫したプラン、小さくても居場所をたくさんつくるプラン、構造を活かしながら大胆に抜けをつくるプランなど、同じ建物とは思えないほどバリエーション豊かな提案が揃いました。」
プレゼンテーションの最中も、
「そんな考え方があったか」
「このつなぎ方は面白い」
と、お互いの発想に感心する声が上がりました。

コンペの後には、全員でもう一度現地を確認しました。

それぞれのプランを実際の建物に当てはめながら、
暮らしの動線や視線の抜け方、光の入り方、
庭とのつながりなどを一つひとつ検討していきました。
図面の上では魅力的に見えても、
現地に立つと別の可能性が見えてくることがあります。
反対に、既存の柱や窓の位置が、
新しい空間の面白さにつながることもあります。
まさに、古い建物と対話しながら計画を進めていくような時間でした。
みんなの「いいところ」を一つのプランに
どの案にも、それぞれ捨てがたい魅力がありました。
そこで今回は、一つの案をそのまま採用するのではなく、
それぞれのプランから良いところを取り入れながら、
時間をかけて最終案をまとめました。
いわば、設計スタッフ全員のアイデアが詰まった
「いいとこ取り」のリノベーションです。
イメージ画像

築50年の建物が持つ味わいを残しながら、
現在の暮らしに合った性能や使いやすさを加え、
限られた床面積の中にも、
さまざまな居場所と広がりを感じられる住まいを目指しています。
完成後は、単に新しく、きれいになった建物をご覧いただくだけではありません。
「築年数の経った家を、どこまで活かすことができるのか」
「20坪の平屋で、どのような暮らしができるのか」
「建て替えとリノベーションには、どのような違いがあるのか」
そうしたことを、実際の空間を体感しながら考えていただける
ショーホームにしたいと思っています。
完成までは、もうしばらくかかります。
築50年の平屋が、どのような姿に生まれ変わるのか。
完成しましたら、あらためて皆様にご案内させていただきます。




