注文住宅(熊本市東区O様邸)
構造 | 在来木造平屋 |
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延床面積 | 85.90㎡(26坪) |
敷地面積 | 214.93㎡(65坪) |
家族構成 | ご夫婦+お子さん2人 |
設計のポイント
木目の美しい杉材を多用して素材に統一感を持たせた、シンプルながらも暖かい雰囲気の平屋のおうち。寝室を兼ねた畳リビングや造作家具で間取りに無駄がなく、将来ご夫婦だけになっても暮らしやすさは変わりません。多目的に使えるロフトへの階段は、腰かけて本を読んだり、子ども達が遊んだりできるよう、ちょっとした遊び心も加えています。
(一級建築士 若松恵子)
□玄関を入ってすぐに洗面手洗い
□多目的に使える8畳分の広々ロフト
□平屋でも吹き抜けのような天井高
□家の雰囲気に合わせた造作家具
お客様の声
家づくりのきっかけを教えてください
当時住んでいたマンションが熊本地震の被害を受け、安全面を考えて妻の実家近くに引っ越したのですが、今度はムカデが出るなどしてここも安全ではないなと(笑)。子どもも生まれ、仕事も忙しくなってきたりと、いろいろな環境の変化から、落ち着ける自分たちの家が欲しいと考えるようになりました。
三友工務店はどうやって知りましたか
まずは土地探しからのスタート。同じ校区内で良い土地があればいいなと思っていたところ、たまたま実家裏の土地が売りに出され、そこで三友工務店さんに行ってみようと思いました。三友工務店さんは実家のリフォームをしてもらったこともあり、名前は以前から知っていました。結婚前にはお得意様イベントに両親と一緒に参加するつもりだったのが、大雨で中止となったのも覚えています。そういういきさつもあって、三友工務店さんとは縁があったんだと思います。
最初の家づくり相談会では、資金計画や土地のことを詳しく教えてもらいました。住宅メーカーは営業の押しが強く、ガンガン来るイメージがあって苦手でしたが、三友工務店さんはそういうのが全くなくて安心しました。対応も私たちのペースに合わせてくれ、しっかり話しを聞いたうえで、内容を掘り下げて説明してくれるのが良かったです。その日のうちにファイナンシャルプランナーや不動産会社を紹介してもらいました。
三友工務店さんの建てる家は決して安くはないものの、完全なオリジナルで、会社ではなく住む人が考える理想の家をつくってくれるのが魅力的。他社の見学会にも行きましたが、当初から私たちは三友工務店さんが良いなと思っていました。
結局、候補だった実家裏の土地は売れてしまいましたが、その後もめぼしい土地を探しながら、見学会やイベントに参加して家のイメージを膨らませていきました。
家へのこだわりを教えてください
(ご主人様)最初は木造ドミノ住宅のように可変性のある家が希望でした。でも本やユーチューブで勉強するうちに、将来は子どもも独立して夫婦ふたり暮らしになるため、家は極力コンパクトで良いのではと思うようになりました。実際、実家の子ども部屋があった2階部分はもう使っていません。そうなると土地もそこまでの広さは必要なく、熊本地震を経験しているため平屋がいいという結論になりました。
(奥様)三友工務店さんがつくる家は、シンプルで上質できれい。木をたくさん使った優しい雰囲気も私の好みでした。だから私たちの家もシンプルな平屋で考えていましたが、やはり子どもふたりの部屋は欲しいなと。でも主人はいらない派。それではあまりにもコンパクトすぎでは?と心配になり、主人がいない時にこっそり設計の若松さんに電話して、子ども部屋を作ってほしいと頼んだり(笑)。主寝室もあった方がいいと思いましたが、今は家族で和室に寝ていて、ロフトもあるから大丈夫。これも主人の想定内ということで、最終的には“小さな家で豊かに暮らす”で良かったと思います。
(ご主人様)若松さんには何度も図面を書いてもらい、決定まで1年くらいかかってしまいました。家のかたちや間取りもですが、一番悩んだのは「平屋がいいけど階段も好き」という私のこだわりです。ロフトは最初から計画していたものの、梯子だと年を取ってからの上り下りが大変なので階段を。その階段もただの階段ではなく、ゆるやかな勾配で、座って本を読んだり、収納もできる、インテリアとして空間を楽しめる存在に。作っている途中も現場を見ながら本棚や収納を追加してもらいましたが、現場監督の有村さんも快く引き受けてくれ、おかげで理想的な階段を作ることができました。
完成した新居での生活はどうですか
(奥様)冬も寒くなくて、とても快適です。行き止まりがない回遊動線で子どもたちも家中を走り回れるし、どこも完全個室ではないため家族との距離感がちょうど良いです。コンパクトな家なので何をするにも動線が短く、私も仕事をしているため、新居では家事もコンパクトにしたいと思っていたので掃除が楽なのは大助かり。洗面をふたつ作ったのも正解で、階段下に作ったものは動線の中に納まって、とても使いやすいです。
ダイニングキッチン続きのウッドデッキは窓を開け放てばひとつの空間として使え、親族の集まりなどには大活躍。天気の良い日はマットを敷いて家族で読書をしたり、バーベキューなどもウッドデッキで焼けば、家の中に煙やにおいが籠ることもありません。私は特にダイニングの高窓が気に入っていて、冬はここから暖かい日差しが入り、キッチンで作業をしている時も高窓に目をやると青空や月が眺められて癒されます。
古い考えかも知れませんが、私は家の中はどこも明るくなくてはダメ派で、間接照明の家はおしゃれだけど暗いと思っていました。でも暮らしてみると慣れるもので、足りない時は補えば良いし、アイアンで吊るしたダイニング照明も気に入っています。照明とは関係ありませんが、ロフトや洋室の造作棚で頭を打ったことも慣れですね(笑)
(ご主人様)現場を見に行くたびに、いつのまにかという感じで造作が増えてしまいました。でも、どれも作って良かったです。今は趣味でソファを製作するなど、休日DIYを楽しんでいます。最初から完全に作り込んでしまわず、暮らしていく中で自分たちに必要なものを作っていくのは良い経験になるし、何よりも家族の思い出になると思います。
これから家を建てる人へのアドバイスをお願いします
(ご主人様)情報は巷にたくさんありますが、自分たちのやりたいことは迷わずやった方が良いです。一般的にはマイナス要素であっても、他人から見れば無駄に思われても、家族にとってはそれはそれで良いし、まず後悔がないと思います。もっと家について考えようと自分で模型を作ってみたことは、収まりの良い勉強になりました。