注文住宅(熊本市K様邸)
構造 | 木造2階建て |
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延床面積 | 34.83坪 |
敷地面積 | 95.35坪 |
家族構成 | ご夫婦+お子さん二人 |
設計のポイント
01 畳リビングで座スタイルな暮らし
生活の中心は座スタイルでのんびりくつろぐ畳リビング。気軽にごろんと横になれるのも、畳ならではの贅沢空間。オリジナルの造作ソファは座るだけでなく、デイベッドや背もたれにもなります。
02 無駄なく豊かで心地よい空間
歩くだけの廊下を省いてコンパクトにまとめた空間は、使いやすく暮らしやすく、シンプルで美しく。2棟に分かれた建物は機能美としてデザインされています。
03 上質で上品な和のたたずまい
浮造りのモミの木やシラス塗り壁、和の趣を醸す障子、瓦など、自然素材が生み出す落ち着きに心がほっと和む。そんな木の温もりと日本の伝統美を取り込んだ、上質で上品な和の佇まいです。
04 自由気ままにどこでも読書タイム
読書好きなご主人のために、家のあちこちに本が読めるスペースを作りました。
05 家にいながらほっこり温泉気分
湯舟から緑を眺める浴室は、心身ともにリラックスできる癒しの空間。木塀で目隠ししたウッドデッキで開放感に浸りつつ、星空を眺めたり、本を読んだり、気分はまさに離れの温泉宿です。
06 おもてなしの“床の間”玄関
玄関を開けるとすぐに目に入るのが坪庭を携えた畳コーナー。季節の花々が出迎える小さな憩いのスペースは、いわば自然の床の間。夜はライトアップして、お客様の心も家族の心もホッと和ませます。
07 ダイニングから繋がるアウトドアデッキ
光と風を感じながらくつろげる、緑の中のアウトドアデッキ。フルオープンの窓を開け放てば、ダイニングまで取り込んだ開放感ある青空リビングに。バーベキューやホームパーティなど楽しみ方も広がります。
08 ぐるりとめぐる、うちの散歩道
自然とつながる長閑な暮らし。春の桜、夏の新緑、秋は紅葉、冬の枯れ枝もまた風雅なり。造園家・荻野寿也氏が手掛けた季節を映す庭を愛でながら、家のまわりを一周できる小さな道で、散歩という趣味が増えました。
09 暮らしに合わせた造作家具
高さも座り心地もオーダーメイドのローソファ、機能性と美しさを両立させたアイランドキッチン、雰囲気に合わせた本棚やテレビボード、カウンターテーブル。美しい日常は美しい家具が作ります。
10 五感でわかる心地よさ
深呼吸したくなる爽やかな木の香り、素足に気持ちいい無垢床と目に優しい木造りの造作家具。目で和み、手に触れて温かく、匂いに心静まり、澄んだ空気に癒される。そんな“見えないもの”を大切にした木の家です。
お客様の声
Q1 このお家は社長のお住まいを建て替えたものだと伺っていますが、どんな経緯でショーホーム「水座の家」に至ったのかを教えてください
A1 (古閑)もとは2000年に購入した中古物件でした。会社から近くで便利だということで父に勧められて購入したものです。ただ元々が二世帯住宅で60坪ほどあったため、家族4人暮らしでは広すぎて、使い勝手は悪かったです。とりあえずリフォームを考えていましたが、それも忙しくて出来ないままに過ごしていました。
なんとか落ち着いた2007年、1階の玄関とリビング周りを。2013年、2階の子ども部屋をリフォーム。それでも家が大きすぎて使わない部屋があり、いつかは建て替えようという考えはありましたが、なかなか先に進みませんでした。
Q2 何が動き出すきっかけとなったのでしょうか
A2 (古閑)建て替えの話しが現実に動き出したのは2019年。会社として、さらに質の高い家づくりを目指したいと思っていたところ、縁あって鹿児島県にある住宅会社ベガハウスの幸野成一さんと知り合いました。そこから話しが進み、完成後はショーホームとして使うことを前提として、幸野さんに基本設計を含めいろいろアドバイスをしてもらうことになりました。私たち家族と弊社の設計スタッフも交えてヒアリングを進め、プランを検討。三友工務店の家づくりに対するこだわりを、お客様が見て分かるような住まいにしたいと思いました。
最初に出て来たプランは3階建てでした。江津湖に近いことから、大雨時の増水を考慮して1階を駐車場にする案です。しかしそれでは費用がかかりすぎるため、再度検討を重ねて2020年、現在のかたちである2階建てプランが出来ました。増水対策は床高を上げることで解決しています。
同年5月、解体。7月、工事開始。2021年1月、建物完成。植栽は荻野寿也景観設計の荻野先生にお願いして、同年4月に外構を含めて全ての工事が完了しました。
2021年5月のゴールデンウィークにショーホーム「水座の家」としてオープンし、現在に至ります。
Q3 “施主”としての家づくりの感想を教えてください
A3 (古閑)希望したのは、小さいながらも上質で暮らしやすい家です。基本は夫婦ふたりでシンプルに暮らす家で、子ども達が帰省した時のために2階をつくりました。
これからの家づくりに繋がるように自分たちがやりたいこと、やってみないと分からないことを色々と試みています。ただ土地が縦長の変形地に加え、条件の厳しい風致地区にあり、計画はかなり難しかったと思います。本当は平屋が良かったのですが、風致地区で建ぺい率30%までの制限があり断念いたしました。それでも基本プランを考えていただいた幸野さん、実地設計をした内田さん、難しい現場をきちんと納めてくれた現場監督の草津くん、周囲の環境を活かした四季を感じる造園をしていただいた荻野先生、多くの人たちのお陰で素敵な建物となりました。
計画の途中で突然のコロナ禍となり、どうなることかと思いましたが、逆に時間が出来て家についてゆっくりと考えられたので良かったと思います。県外の大学に進学していた息子も授業がオンラインとなって帰ってきており、一緒に家のかたちが出来ていく様子を見られて良かったです。
(奥様)玄関に和の空間を設けようと提案された時は、あまりにも斬新でびっくりしました。最初はそれよりクローゼットの方がいいと思っていましたが、断然カッコよくなると言われて作ってみると、視線の抜けだけでなく心のゆとりも感じられて、言われる通りにして良かったです。また、普通は日当たりの良い南側にリビングを置くのに、あえて北側に設けたのも驚きでした。設計の内田さんに理由を聞くと、土地の形状から将来南側に建物がたつ可能性があったため。そして、北側は視界が開けているだけでなく、周辺の家々の植栽や敷地の入口に流れる湧き水も景色に取り込んで、風致地区に合った美しい外観づくりができるからとのこと。そう言われてみると、確かに北側には建物がなく、道なりの植栽が庭のアプローチとつながって、緑豊かで開放感のある良い眺めとなっています。一日じゅう一定量の、しかも直射ではない穏やかな光が室内に入ってくるのも北側リビングならではで、とても落ち着いた雰囲気の住まいとなりました。
ちなみに、当時は庭で犬を飼っていて、また犬を飼うとなったときに家の中で飼うか、外で飼うかで主人ともめています。これが今後の最大の課題です(笑)。個人的には「堀田カーペット」の心地よさを伝えたい思いもあって、書斎と2階ヌックの床はカーペット敷きにしました。