想いを受け継ぐ古民家再生

築60年の古民家に暮らしていましたが、やはり古い家なので使い勝手が悪く、冬の寒さ夏の暑さも厳しいものでした。また、二世帯住宅ではありましたが、母屋に両親が、私たちは離れで寝起きし、食事や入浴の時だけ母屋に集まるという生活だったため、家族7人が同じ屋根の下に暮らせるようにしたいと思っていました。

最初は新築も考えましたが、子どもの頃からずっと暮らしてきた愛着のある家です。祖父の代に建てられ、その後の部分的なリフォームでも色んな人が手伝ってくれ、家族とともに歴史を刻んできた家です。祖父や親からそういう話を聞いていると、自分の代で壊してしまうのはためらわれます。また、住む場所は同じでも、新築となってしまうと全く違うところに来てしまったという感じがすると思います。

新築はいつでも出来ますが、古民家はもう二度と建てられません。そして古民家を扱える職人はみんな高齢となり、業者も年々少なくなっています。そう考えると今が丁度いいタイミングだと思い、思い切ってリフォームすることに決めました。

ホームページを見た時の直感です。「古民家再生」「熊本」でネット検索したところ、一番に出て来たのが三友工務店さんでした。施工事例を見て良いなと思い、相談会に申し込みました。話しを聞いてくれた作村さんは物腰が柔らかく丁寧で、施工事例もたくさん見せて説明してくれました。そして、この時の対応がとても良かったため、他社に行くこともなくその場で三友工務店さんに即決しました。

どうして遠方からわざわざ熊本市内の会社にお願いしたのかと言うと、ただ綺麗にするだけのリフォームなら地元にも会社があります。でも、田舎はみんなが知り合いで、いろいろ気を遣うことが多い。それならいっそのこと、誰も知らないところで頼んだ方が互いに気兼ねなく家づくりが出来ると思ったからです。

また、これは訪問して初めて知ったのですが、実はうちがお願いしている税理士事務所が偶然にも三友工務店さんの向かい側だったんです。改めて縁があるなと感じました。

まずは生活しやすいこと。二世帯住宅の7人家族で人が多いため、人の流れがスムーズに行くこと。そして各人のプライベートが守られること。農家という仕事柄、外から帰った時に風呂場へ直行できる作業動線も希望しました。

今まで2階は両親の部屋と、残りは物置になっていて、まったく部屋が活きていませんでした。それを今回のリフォームでは、2階を完全に私たち子世代家族のプライベート空間とし、両親の部屋は1階へ。お陰で両親は階段の上り下りの負担がなくなり、トイレも近くなって楽になりました（階段は足腰の運動には良かったかも知れませんが／笑）。

リビングは和室の掘りごたつ式です。大家族に加えて来客もあり、普段から人が多い家なので、テーブルに椅子では足りないこともあります。でも畳なら何人でも座れますからね。窓際に作ってもらったカウンターは、子ども達が宿題をするなど活用しています。

暑さ寒さは全然違います。冬の底冷えが解消され、夏もエアコンの効きが良くなりました。また、今回のリフォームで不要なものを捨てることができ、収納がたくさん出来たので家中が片付くようになりました。玄関土間の続きに作った事務所的な部屋は、仕事関係の人とのやり取りがスムーズになって助かっています。

前の家を知っている知人や親戚は、大きく変わった我が家を見てみんな驚いたり、羨ましいと言ってくれたり。既存の建具や古材を活かして古民家の良さを残しつつ、今の暮らしに合った快適な家になりました。私たちもとても満足しています。

担当者さんが途中で変わったので、どうなることかと心配しました。でも新しい担当者さんも親切に対応してくれ、何の問題もなくて良かったです。工期は予定より長くかかったものの、工事過程を毎日見ていたので安心でした。確かに工事がはじまると早く出来ないかなと待ち遠しく思いますが、特に急かす理由もなかったため、どうせならゆっくり丁寧に作ってくれたらいいくらいの思いでした。

三友工務店さんは人も会社も、とにかく真面目というイメージ。お陰で良い家が出来たと思います。ありがとうございました。