「妻籠宿」を一通り巡ったあと、
少し時間が余ったので、駅まで歩くことに。
バスで8分の所を45分かけて3.5キロのトレッキング。
新緑の気持ちの良い山道ですが、
普段平坦な道しか歩いていないのですぐに息が上がります。
途中猿に出会ったりしながらも無事に南木曽駅へ到着。
そこから列車で嫁のスケジュール通りに次の宿「奈良井宿」へ向かいました。
「奈良井宿」は「妻籠宿」とはまた違った趣があり、
大きな宿場町という印象。
1kmほど続く長い町並みに、木造の家がずらりと並び、
まるで江戸時代にタイムスリップしたような気分になれました。
夕方に到着したこともあり、観光客は少なく、ゆったりと散策できました。
夜になるとさらに人影が減り、町全体が静まり返ります。
泊まり客以外は帰ってしまうので、お店も早く閉まるとのこと。
温泉街のような賑わいを想像していたため、
いい意味で期待を裏切られました。
泊まった宿では、離れで食事をしましたが、
周囲は欧米人ばかりで、日本人は私たちだけ。
宿も食事処も古民家をリノベーションした建物で、
東京の有名なデザイン集団が手がけたものでした。
伝統を残しつつ、現代的な感性で再生された空間は、
外国の方にとっても魅力的に映るのでしょう。
当社も古民家再生に取り組んでいることもあり、大変参考になりました。
3日目は、朝から「奈良井宿」を散策。
「奈良井氏居館跡」を見学した帰りに野生のキジを発見。ちょっと感動!
その後、嫁のスケジュールにはなかった「福島宿」に立ち寄りました。
「妻籠宿」「奈良井宿」が良かったため、
帰り道に途中下車してでも行きたいと私が頼みました。
時間の都合で、関所跡などを足早に見学。
名古屋に戻り、
4日目は松坂屋の初代社長・伊藤次郎左衛門祐民の別荘「揚輝荘」や、
山荘風の洋館「聴松閣」、トヨタ創業者・豊田喜一郎の実弟である豊田佐助の旧邸宅、
そして「日本初の女優」川上貞奴が住んでいた「文化のみち二葉館」を訪ねました。
「聴松閣」・・・昭和12年に揚輝荘の迎賓館として建てられた洋館
文化のみち橦木館(旧井元爲三郎邸)
こうして4日間の歩き通しの旅も終了です。
今回、嫁のちょっとした“言い回しの違い”で、
思いがけない旅に出ることになりました。
これだけ歩き回れるのも、
年齢を考えるとそう何度もあることではないかもしれません。
何だかんだと文句を言いながらも、
今回の旅の企画を立ててくれた嫁には、心から感謝しています。